デジタルの世界こそ「生産者の顔」が見えるように。

一般的なイメージだと、デジタルの世界は無機質にとらえられがちです。ウェブには多くの人の手が加わっているのに、作り手の姿は決して表に出てきません。しかし、お客様から高い評価をいただいているFORKの「人」のチカラが、よりはっきり見えるようになったら。農業で生産者の顔が見えると安心や温もりを感じるように、デジタルの世界でもシステムを開発したプログラマーや、デザインを担当したデザイナーの姿がお客様に見えれば、より密度の高い関係性が生まれやすくなる。ひいてはそのことが満足度をさらに高めていくのではないか。そんな閃きを軸に構築した「FORKらしい」組織改編に2年前から着手しています。 通常の制作会社では、営業やディレクターがお客様との窓口になり、ヒアリングした仕様や要望を社内スタッフと共有するのが一般的なやり方です。しかしFORKは「ユニット」という事業部を作り、デザイナーやエンジニアまでを含めた約20~40名のメンバー全員でお客様と向き合う体制を作りました。この方法のメリットは、得意先の課題や商品理解、過去の知見がチーム内で集約され、仕事の質を高めやすいこと。特定のお客様とじっくり向き合うため、仕事を重ねるほどお客様と作り手双方の関係性が深まること。また、制作部門などこれまでお客様と接する機会がなかったメンバーも、相手の顔が見えるようになることでより熱意や愛着を持って取り組みやすくなることです。 会社がどんなに一生懸命研修を行ったとしても、仕事に対するモチベーションをコントロールするのは難しいものです。しかし、自分の手がけた仕事の反応や成果を目の前で感じる経験ができれば、責任感が高まり自分で考える力も伸びる。そしてお客様と顔の見える関係になることが「この人のためにがんばろう」というやる気にもつながる。2年間の運用を経て、そんな効果を確信しています。

「ユニット」導入で、社員の市場価値を上げる。

ユニット お客様
「ユニット」制の導入には、社員一人ひとりの能力を高めて人材としてのマーケット価値を上げるという狙いも含まれています。これまで行っていた部署単位の分業制では、例えるなら「ディレクターがプログラムについて学ぶ」など、担当領域を超えてスキルを身につけようとした場合、アクセス権限の問題や部署間のセクショナリズムなどが壁となり、スムーズにいかないケースもありました。しかしチーム内に様々な職種の人材がいるユニット制なら、たとえ職種が違っても業務を通じて関係づくりができるので、学びたいことを質問したり、手を貸したりすることも容易になります。お互いの業務理解につながるばかりか、担当以外の技能が身につく機会も生まれることになり、職種の枠を超えて動き、判断できる人材が育つのです。

「ユニット」一つひとつが、担当するお客様の課題を責任持って解決する「小さなFORK」として機能していけば、案件のボリュームに応じて複数のユニットを組み合わせたり、ユニットを新事業部として切り離したりと、事業の拡張性が高くなります。専門性を有する部署が限定した業務にあたる分業担当制に比べて、効率が下がるようにも見えますが、実はFORKの強みである「人」というソフト面の力を最大限に引き出す可能性を秘めているのです。これからの発展を楽しみにしています。

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