生活の環境が変わったとしても、自分らしく働けるように。
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佐藤 - 3つ目の核は「全国同一賃金」の導入です。この狙いはまず、地方にいる優秀な人材を確保することです。
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大沼 - 僕は札幌ブランチの立ち上げに深く関わった立場ですが、スタート時点でスキルの差はあったとしても、業務に慣れてしまえば東京にいようと地方にいようと、そんなに成長には差がないことが実感できました。
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塩川 - 優秀な人はどこに住んでいても優秀だってことですよね。都心と地方を分け隔てなくやっていくことができるのも、リモートワークと相性がいいデジタル業界ならではのメリットかもしれません。
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佐藤 - また、賃金を全国同一にすれば地方経済に貢献できる面もありますし、同時に「東京で働いていたけれど、二年だけ札幌に勤務してみようかな」という働き方も容易になります。最近の若い世代からは「東京のスピード感が疲れる」という声も聞かれます。もしそう感じても、違う環境で気分を新たにできる可能性があれば会社を辞める必要もないし、生活拠点を変えることは単純に面白いはず。将来的に地方拠点が増えていけば、地方と東京との行き来がより生まれやすくなり、それもまた定着率を上げることにつながるのではないか、と。
そして4つ目の核は「育児サポートの環境整備」です。
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大沼 - FORKは女性比率が高いですからね。最近の新卒者だと8割くらいが女性ではないでしょうか。
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佐藤 - はい。現在でも産休・育休制度はありますし、利用者もいるのですが、もっと働き方の選択肢を増やしたいと考えています。
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塩川 - 女性だけでなく、男性も育児をする世の中です。会社の一角に子どもといっしょに働けるスペースを設けるとか、もっと自由に子どもを連れてこられたりするといいね、と話していたんですよね。
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大沼 - ただ、結局自分が面倒を見なくてはいけない、となると仕事に集中できない怖れもある。子どもが近くにいる安心感と業務を両立するためにはどういう方法がベストか、これは当事者にもっとヒアリングをしながら進めていく必要がありますね。
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佐藤 - FORKでは年に数回、小学校でワークショップを行っているのですが、例えばトライアルのような形で、夏休みの時期に会社の中で社員の子どもたち向けにワークショップを開催し、親が働いている間、学校の宿題として提出できるようなものを作る……とか、そういうことから始めてみる方法もある。5年後、10年後にはもっと多くの社員が産休・育休を経験するでしょうから、男女を問わずイキイキと働ける仕組みをできるだけ早く調えたいですね。